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怒りの赤、憂鬱の青、では「緑」は?−be green with envyの意味と起源

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日本語において、赤色は「愛情」や「情熱」、「怒り」などのイメージを有し、青色は「ブルーな気分だ」などと表現されるように「憂うつ」な感情を表したりしますよね。こういった表現はもちろん英語にも存在し"see red (激怒する)"や、"feel blue (気分が塞ぐ)"なんて表現があります。では"緑"はどんな感情を表現するか知っていますか?日本語にはないこの"緑"のイメージ。今回は緑 (green) を使った英語表現をご紹介します。

 

 

 

be green with envy (嫉妬する) 

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photo: CoachMD

英語で緑 (green) を使った表現と言えば"be green with envy (嫉妬する)"が最も有名な表現でしょう。その他にも"green-eyed monster (嫉妬深いねたみの感情)"といった表現があることから、緑は「嫉妬」のイメージを持つ色として認識されています。皆さんご存知でしたか?"be green with envy"という表現はよく用いられ、誰かが嫉妬 (envy)している様子を比喩的に表します。日本語ではどちらかというと豊かな自然といった落ち着いたイメージがある「緑」ですが、どうして英語では「嫉妬」を連想させるのでしょうか。「緑」と「嫉妬の感情」がどのようにして繋がったのか、その起源を見てみましょう。

緑と嫉妬心を結びつけたシェイクスピア

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"green"という色を嫉妬心の比喩的表現として用いたのがシェイクスピアでした。シェイクスピアの四大悲劇のひとつ『オセロ (1602年頃)』の中で、悪者イアーゴによって掻き立てられたオセロ将軍の嫉妬心を"It is the green-eyed monster which doth mock (緑目玉の異形の化け物)"と表現しています。また、代表作『ヴェニスの商人 (1594~97年頃)』の中でも"green-eyed jealousy (緑の目をした嫉妬心)"という表現を使うなど、シェイクスピアは妬みや羨望を緑色のイメージを用いて表しました。これらのフレーズから、嫉妬心を"be green with envy"や"green-eyed monster"などと表現するようになったと言われています。では、シェイクスピアは何もないゼロからこれらの表現を思いついたのでしょうか。決してそうではなく、シェイクスピアが「緑」と「嫉妬心」を結びつけるはるか2000年以上も前からずっと、西洋には緑色のイメージは存在していたのです。

 

古代ギリシアに存在した緑のイメージ

シェイクスピアが緑色を比喩的表現に用いる以前から、西洋で"green"は"pale (青白い)"などと同様に顔色が悪い状態を表すのに用いられていたとされています。これは古代ギリシアに起源を持つとされていて、昔ギリシア人は人が病気または嫉妬心を抱くとき、身体から過剰の胆汁が出ることによって顔色が悪くなると信じられていました。こうして今日の英語表現にもあるような「嫉妬心を抱く→身体から胆汁が出る→顔色が悪く(緑色に)になる」というつながりができたのです。この「緑」=「嫉妬心」というイメージは英語だけでなく、フランス語・ドイツ語・イタリア語などにも同様の表現が存在するようです。

 

 "green"を用いた表現を使ってみよう

それでは最後に今回ご紹介した"be green with envy"という表現を実際に例文の中で使ってみましょう。

Matt is hedding off to Spain for the week. I'm green with envy.

  (マットが1週間スペインに行くんだって。すごく羨ましい。)

● My new car made my neighbor green with envy.

  (私の新しい車が近所のひとを嫉妬させた。)

 

続いて、"green-eyed monster"は次のように使います。

● I was seized by green-eyed monster.

  (私はひどい嫉妬心に襲われた。)

 

まとめ

今回は、日本人にはあまり馴染みのない「緑の感情」についてご紹介しました。緑は「嫉妬・羨望」のイメージを持っていたのですね。これから誰かを羨ましいなと思った時は、ぜひ「うわぁ〜とってもグリーンな気分!!」なんて使ってみてはいかがでしょうか?