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上海観光では要注意!日本人を狙って多発するお茶詐欺の巧妙な手口を大解剖!その裏には中国の社会問題が隠れていた?

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中国で人気の都市の一つ、上海。日本からも飛行機が多く発着している上海には、出張や観光目的で多くの日本人が訪れています。今回はこの上海の人気観光地で頻発している、外国人観光客を狙った詐欺、通称「お茶詐欺」というものをご紹介。

手口が非常に洗練されているため、詐欺だと気づかない日本人観光客も多いのだとか。この機会に詐欺の存在を知って、お茶詐欺にサヨナラを告げましょう!

 

 

 

● お茶詐欺とは

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上海の主要観光地である外灘、人民広場、豫園といった場所で頻発している詐欺。観光客に声をかけ、「お茶会」「ティーパーティ」と呼ばれるイベントに案内し、参加料やお土産等で高額な金額を請求する。高い場合被害額は数万円にも。日本人は特に狙われやすい。手口が巧妙で詐欺だと気づきづらい。

なぜ詐欺だと気づかない?

その答えは以下で紹介する巧妙な手口に隠されていますが、特に、自然な声の掛け方コミュニケーション能力と言語能力の高さ被害者と同じ立場を巧みに使った「詐欺のプロ」の仕業だと言えるでしょう。そして海外で会話が弾んだ相手に心を許しがちな日本人を狙った悪質な詐欺でもあるのです。くれぐれも気をつけましょう!

 

● 巧妙な手口のパターン、要注意事項

① 「写真撮ってください」と声をかけてくる

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お茶詐欺のお決まりのパターンは、外灘、豫園といった人気の観光地で「写真を撮ってくれませんか?」と声をかけるところから始まります。中国人詐欺グループの属性は、夫婦や女子大生二人組、おばさん三人組など様々。世界中どこの観光地でもありそうなこのシチュエーションですが、彼らは「写真撮って」が一番簡単で自然に声をかけられるフレーズだと知っているのです。 

② 流暢な英語を話す

次に「中国人かと思った!どこからきたの?」などと英語で話してきます。彼らの随一の特徴は「英語が流暢である」ということ。中国に行かれたことある方なら、この「英語が話せる中国人」がいかに珍しいかをご存知のはず。英語が通じる安心感や彼らも同じ観光客であるという身に心を許してしまわないように。さらに弾丸トークでこちらが話をする機会を奪ってきます。

③ お茶会や食事の席に誘われる

声をかけられた場合、絶対にその場から移動しないでください! 彼らは言葉巧みにお茶会が開催される別の場所へ移動しようとします。ここで不審に思えたら「飛行機の時間が」「これから○○に行くから」、理由はなんでもよいのでついて行かないこと。これが一番です。「美味しいご飯あるところ知ってるから一緒に食べよう!」などと一緒にご飯を食べるパターンもあるようです。現地の人のオススメなら、何かの縁だから、中国人の友達ができるかも、親切でいい人だからと思ってしまうのが日本人。だから狙われてしまうのです。

 

ここまでで怪しいと思えたら良いのですが、なかなか難しいんですね。だからいつまでたっても日本人被害者が減らないんです。どうしても親切で優しい英語が通じる中国人に心を許してしまうのです。

 

 

 

④ お茶会が催される場所に移動する

彼らの話は非常に面白く、お茶会についても「上海で1年にこの時期しか開催されない」「お茶で有名な地方から派遣されたプロのお茶が飲める」「私たちもこれを楽しみにしてた」などと、さも彼らに出会えたことが運が良かった、と思わせるようなフレーズを連発してきます。そして何より、「私たちが招待してあげる (ご馳走してあげる)」という雰囲気を醸し出してくるのも、安心してしまう要因のひとつ。こうしてお茶会が開催される場所へ。

⑤ お茶会を体験する

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お茶会は雑居ビルの一室や画廊の個室などを利用しており、看板等は特にありません。案内されて席に着くと、チャイナドレスを着たお茶のプロ (という設定の人) によるお茶会が始まります。このお茶体験も非常によくできていて、お茶や作法の説明、中国の文化や言語の話まで事細かに説明してくれます。何より、英語が流暢な中国人たちがお茶のプロの中国語を完璧な英語に通訳してくれるため、現地でしか味わえない貴重な体験をしていると思い込んでしまうのです。振舞われるお茶にはとても美味しいお茶を使っていたり、ポットの中で花が開く芸術的な工芸茶を見せたりするのもターゲットに怪しまれないようにするための仕掛け。 

⑥ お茶会の途中で値段を告げられる

お猪口サイズのお茶を3種類ほど飲んだ頃、その1口のお茶が高額なもの(1杯で50元=約820円)であることを告げられます。しかし、中国元の表示でイマイチ金額の感覚が鈍っていたり、払えないほど高額ではなかったり、何より一緒に参加している中国人の「もっと色々試したい!」というノリノリな雰囲気によって、現地の人にとっても適正な価格であるかのように思い込んでしまいます。また、中国では3と4は不吉な数字だからと、追加でお茶を飲むことを勧めてきます。

⑦ お土産用のお茶を勧められる

お茶を5,6杯飲んでお茶会が終盤に近づくと、お土産用のお茶の話に。こちらも茶葉150gで300元(=約5,000円!)と非常にお高い値段設定。さすがにここで高すぎる!買えない!と思うはずですが、周りの中国人達はたくさん買うわ!とノリノリ。少量からでも買えると言われ、現地の人も認めたお茶だからと、少しならと手が出てしまいます。

⑧ 連絡先を交換し、お会計

さらにターゲットを安心させるために、EメールアドレスやWeChat等のメッセージアプリで連絡先を交換しようと持ちかけてきます。上海で分からないことがあればなんでも聞いてねという甘い言葉に、中国人のお友達ができたかのような感覚に。そしてお会計。お茶の代金に加えてお茶会の参加費が加わり、中国の物価にしては物凄く高額な値段が書かれていますが、ここまで貴重な体験ができたと信じきっていますから、不思議にも思わずついつい財布の紐が緩んでしまうようです。

 

 こうして詐欺だと気づかぬままお会計を済ませて、優しい中国人たちに別れを告げます。高いお金を払ってもなお、「いい経験をしたな」「本当に貴重なものは多少のお金がかかる」と納得してしまうのかもしれません。この記事を読んでいるあなたはもう大丈夫だとは思いますが、上海に旅行の際にはくれぐれも注意してくださいね

 

● おまけ: お茶詐欺の裏には中国の社会問題が隠れている?

しかし、ふと疑問に思います。これほどまで急速に経済成長を遂げている中国で、高いコミュニケーション能力と言語能力を持った、優秀とも言える彼らがなぜ詐欺なんかに手を染める必要があったのか。そこには中国に古くから残る格差社会の存在が関与しているのかも。特に、生まれた地域で戸籍を分ける中国特有の「戸籍制度」によって、いくら優秀な人材であっても大学で質の高い教育を受けることができなかったり、雇用の機会を失ったりしている農村戸籍の国民にとっては、"仕方のない選択肢"なのかもしれないですね。。。

 

背景はともかく、上海観光の際はお茶詐欺には要注意を!

 

以上、上海で多発しているお茶詐欺の巧妙な手口についてご紹介しました。もし役に立ったと思っていただけたら是非シェアをお願いします!お茶詐欺の被害者がいなくなることを願って。